組織行動論 メモ4 『モチベーションをあげるための仕事内容の設計方法』

『モチベーションをあげるための仕事内容の設計方法』
(Job Characteristics Model:日本語訳 ?職務特性モデル?)

部下に仕事を割り振るとき、もしくは新たなポストをつくるときなどに、この理論は有効かと。

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Job Characteristics Modelでは、図に示すように、5つの仕事特性が、3つの心理に影響を与え、さらにそれが仕事のモチベーションや成果につながっていくと考えます。

 

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5つの仕事特性

  • Skill variety:技能の多様性(単純作業よりいろいろな技能を使う仕事の方が良い)
  • Task identity:仕事の完結性(ある仕事の一部だけをやるより全体を任された方が良い)
  • Task significance:仕事の重要性
  • Autonomy:自由裁量(どの程度自分で決定できるか)
  • Feedback from job:フィードバック(どの程度仕事からフィードバック(仕事の出来栄え等)が感じられるか)


3つの心理

  • Meaningfulness:意味があると感じる
  • Responsibility:責任感
  • Knowledge of results:自分がどの程度できたか(自分のパフォーマンスへの満足度)


 ただし、どの特性を重要視するか、またどの程度それぞれの心理を感じるかは個人差がある。また、そもそもこの理論では社会的特性が考慮されていない。(例:どの程度顧客などの他人と関わらなければならないか、どの程度他者からのフィードバックがあるか等)

 部下のモチベーションや仕事の成果が下がっている時、上司の裁量で、これら5つの仕事特性を改善してあげることはできると思う。少なくとも、仕事の全体像やその重要性を説明してあげたり、こまめにフィードバックを返してあげることはすぐにできるだろう。
 また、人事部局で新たなポストの設置を議論する際、職務内容だけでなく、これら5つの特性がきちんと担保されるようにデザインする必要がある。

 

ではでは。

参考文献:
McShane, Steven Lattimore (2015). Organizational Behavior: Emerging Knowledge, Global Reality, 7th edition.