ワークライフバランス

静岡新聞コラム(第7回)です。
 
 16年間仕事をし、1年半ほど主夫をやってきましたが、やはり仕事も主夫も両方やりたいです!
 そして、今大学で、マネジメントの大切さをひしひしと感じています。
 

 
静岡新聞 2017年2月16日掲載)
 
 多様化するニーズや加速化する変化に対応するための一つの方法は、組織自体が多様化することである。多様化することで、さまざまなアイデアが生まれ、変化に柔軟に対応できる。そのためには、「ワークライフバランス」が必要だ。
 
 「ワークライフバランス」と聞くと、仕事より趣味を優先するというもの、働く女性だけが考えるものと考えられがちである。
 私は、「仕事と生活の相乗効果により豊かな人生を送ること」だと考えている。
 仕事が充実していれば、生活も楽しく、また逆もしかりだろう。そうでなくては、アイデアなど生まれない。
 
 従来、どうしても長時間労働を良しとする雰囲気がある。同じ成果であるのに、集中して仕事を早く終わらせるより、のんびり長くやった方が時間単価の高い残業代により、金銭的に報われる。また、同じ成果なのに、定時で帰るより、朝まで頑張ったほうが、なんとなく許してもらえることが多い。
 
 また、働く女性にばかりスーパーウーマンを求めがちである。テレビや雑誌で取り上げられるのは、家庭でも仕事でも奮闘する女性ばかりである。男性だってスーパーマンばかりではないだろう。多様な価値観や選択肢が無いことが、いろいろと制約のある人を追い詰める。
 
 ワークライフバランスの実現に向け、まずは男性の意識を変えていきたい。そのためには、何のために働くのか、人生において何を得たいのかを考えるところから始まる。仕事のやり方を変えることはその次だろう。