人的資源管理(第6回)です。
20世紀から21世紀になり、世の中は大きく変わってきていますが、その最たる要因はインターネットだと言われています。インターネットにより、一層のグローバル化が進み、またビジネスのスピードも上がっています。
では、どのような企業がこの21世紀に生き残るのだろうか?今成功している企業を研究した結果、次のような企業が成功することがわかってきています。
下の表は「20世紀の企業」の特徴(強み)と「21世紀の企業」の特徴を比較したもの。
例えば、このような変化があります。
・組織構造:20世紀「ピラミッド型構造」⇒21世紀「ネットワーク型」
・力の源泉:「安定」⇒「変化」
・資源:「物的資産」⇒「情報」
・製品:「大量生産」⇒「各個人へのカスタマイズ」
自分の知っている企業の中で成功している企業は、この21世紀企業の特徴のすべてに当てはまりはしないものの、ある程度を持っていることに思い当たります。逆に、凋落してしまった企業は、この20世紀の企業の特徴にしがみついていることにも思い当たります。
企業ではなく、社員個人に目を向けても、仕事に期待することが「(身分の)保障」から「個人的な成長」に変わっており、またモチベーションの源泉が「競争」から「(関係の)構築」に変わっていますが、これらは若手の社員を見ていて自分が感じたことと一致していました。
これからの人事部門は、この21世紀の企業像が実現できるよう、人事制度を設計・運用していく必要があります。
出典:
Cascio, W. F. (2016). Managing human resources: Productivity, quality of work life, profits (Tenth ed.)