楽しく仕事をするには

 久々のブログです。

 

 今年は4月に転職し、コロナ禍の中にもかかわらず、楽しく忙しく仕事をさせていただきました。クライアントはじめ、お世話になった方々、本当にありがとうございました!

 

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出典:winterseitlerによるPixabayからの画像

 

 20年前、新人として働いていた時、上司から「楽しく仕事をしよう!」と言われましたが、その当時は「楽しくなんて無理だろ。仕事は辛いものだろ。」と心の中で思っていました。

 ただ、それでも「楽しく仕事できたらいいな」という思いは残り、その後管理職になったりする中で、「楽しく仕事する」にはどうしたら良いか、というのを折に触れて考えていました。

 

 そこで、個人的に考えた、「楽しく仕事をする」ための条件を列挙してみました。

 

1.挨拶しよう
 挨拶は、その人の存在を認めている、という最も基本的な「承認」行為だと思っています。「承認」というと、「褒める」ということが浮かぶかもしれませんが、成功したという結果にかかわらず、結果に至る過程での努力の有無にかかわらず、まずその場にいるということを認めてあげることが大切だと思います。
 その承認の証が、挨拶です。しっかり相手の眼を見て、「おはよう」や「ありがとう」と言いたいものです。

 

2.なんのための仕事かを考えよう・伝えよう
 以前職場で働き方改革をやった時、部下達からは言われたのは「残業してもいい。ただ、何のためなのか分からない仕事はやってられない!」ということでした。
 そして、自分自身も生産性を重視しているため、新人のころから、「この依頼は何のためのものなのか」は常に気になりました。そして「なぜこの上司は目的を言わずに依頼をするのか?」はずっと引っかかっていました。

 

 子供と違い、大人は目的がなければ頑張れません。逆に、目的が分かれば、自分で考えて仕事ができます。
 目的感を持って仕事をすることが、以下に述べる工夫や達成感、そして自律性につながります。

 是非上司の方は、依頼にあたって仕事の目的を伝えるとともに、組織として、そしてチームとして、進むべき方向性を自分自身の言葉で部下に伝えるようにしたいです。

 

3.工夫しよう・工夫できる雰囲気を作ろう
 目的があったとしても、言われたままに仕事をしていたのでは飽きてしまいます。目的が分かっていれば、自然と工夫したくなるはずです。もっと早いやり方はないか、もっとお客様のためになる方法はないか等、考えたいものです。

 

 そして、工夫することを推奨する雰囲気を作りたいものです。

 その際、是非上司はその工夫をしようとしたやる気を認めていただきたいです。工夫は必ずしも成功するとは限りません。むしろ失敗する方が多いでしょう。
 創意工夫を社員に求めるのであれば、何より失敗を受け入れる雰囲気を作るところから始めたいです。

 

4.みんなでやろう
 仕事はチームでやるものです。もともと組織は、1人では達成できない目的のために複数の人が集まってできたものです。役割分担を明確にすることは良いですが、誤った「平等」の名のもとに仕事を押し付けてはいけません。

 どんな人でも、独り職場に残されて仕事をするのは辛いはずです。それぞれがどんな業務をしているかを把握し、「大変そうだね。手伝えることある?」と声を掛けられる職場にしたいです。

 また、人それぞれ強みは異なります。一人一人が自身の強み活かせる分野で頑張ることで、チームとしての意味が出てきます。強みを生かしていきたいです。

 

5.批判より対案を

 ここでの「批判」とは、「建設的な批判」のことではなく、「ただダメ出しをする」ということを指します。

 

 「三人寄れば文殊の知恵」という言葉がありますが、人が集まることのメリットは、対話を通じてアイディアを生み出せることです。

 アイディアを出せる雰囲気を作るために、まずは「どんな意見でも良いよ」というように議論を発散させていくことが重要です。ところが、せっかく意見を言ったのに、ダメ出しばかりする人がいます。「それは以前もやったけどダメだった」「コストがかかりすぎるのではないの」「そんな案は無理だ」などなど。

 建設的な対話にするためには、意見の良いところをまず探し、その上で改善すべきところがあれば指摘し、より良い案を探していくことが必要です。

 批判よりも対案を心がけて、チームで知恵を絞っていきたいです。

 

 「なかなか意見が言えないんだけど、、、」という人もいるかもしれません。そんな時は、まずは同意の意をちゃんと示すことから始めると良いと思います。

 

 ここでの同意を示すとは、自分の頭で考えず安易に同意するということではありません。真剣に考えた結果、たまたま同じ意見になったという場合です。

 また、「『同じ意見です』というような意見しか出せないのであれば、打ち合わせに出る意味はない」という厳しい意見があることは知っています。確かに、プロフェッショナルな人の集まりであったり、それぞれが代表者として意思決定をしようとしている集まりだったりであればそうかもしれません。

 

 そのような打ち合わせではなく、アイディア出しのような集まりであれば、意見を出した人に同意を示すことは、その人にエールを贈ることでもあり、周囲の人にも意見を言いやすくする雰囲気を作ることができます。

 積極的に「同意」を示していきましょう。慣れてきたら、同意する理由を添えたり、ちょっと意見を追加したりして、議論に貢献していきたいです。

 

↓関連する過去のブログ

議論の仕方 - うめさんブログ

 


6.文明の利器を使おう
 コロナ禍をきっかけに、ワークライフバランスやリモートワークなどがぐっと浸透したように思います。コミュニケーションの手段にしても、メールに始まり、chatやビデオ会議など、多様なツールが出てきました。こういったツールはどんどん活用していきたいです。


 前職で支店長をしていた際、「支店長にメールを送るのは失礼だから、直接部屋に行ってお伝えしなければ」なんて雰囲気がありました。いや、お気遣いは分かりますが、メールでいいですよね。「文明の利器を活用してください」と支店長室のドアに張り紙をしたことを覚えています。
 

 新しければ良いということではないですが、業務のプロセスや目的に応じて、便利なツールを柔軟に活用していきたいです。そして、浮いた時間を3.で述べた工夫する時間や、次の7.で述べる成長や育成の時間、8.休む時間に当てたいです。

 

7.成長しよう・成長できる環境を整えよう
 仕事を通じて成長できること、それは大きな喜びです。

 同じ仕事をしていても、だんだん早くできるようになる。今までより責任ある仕事を任される。新たな仲間ができるのも成長と言えるかもしれません。

 仕事の目的をしっかり押さえ、工夫し、様々人と仕事をし、(次に述べますが)仕事以外のことも楽しむことで成長していきたいものです。

 

 そして、上司の方々は成長できる環境を整えていただきたいです。リーダーの役割が、継続的に目的を達成することであるならば、部下の育成は必須です。何もしなくても成長していける部下もいますが、上司のかかわりがその成長を大きく左右します。

 いつもできる仕事ばかりしている部下には、チャレンジングな仕事を与え、そしてフィードバックをこまめに行うことで、大きく成長させることができます。

 一方で、チャレンジングの域を超え、パニックなってしまうような難しい領域には部下を追い込まないようにしたいものです。


8.休みを取ろう・取れる雰囲気を作ろう
 労働基準法も改正され残業規制が厳しくなり、有給取得も義務化されました。
 これらは、もちろん健康を害さない、また自分や家族との時間を大切にするためのものですが、私としてはアイディアを生むためには休みは必須だと思っています。

 

 目の前の仕事を集中的にやり考え続けるだけでは、アイディアは出てきません。仕事から少し離れ、いつもと違う人や事に触れ、そしてふっとリラックスした瞬間に生まれるものです。

 

 そして、休みを取るには組織的なバックアップが必要です。

 前職でも、上司から「休みを取るように」と何度も言われましたが、若手ほど休めないものです。「上司に言われたから仕事をしているのに、同時に休めと言われても困る」と内心思っていました。

 上司は自分で仕事をコントロールできます。そしてその仕事を部下に任せることができます。でも、部下は、いつも仕事は降ってくるものです。また上司の側から言っていただけない限りなかなか上司に仕事を任せて休むというのはできません。

 是非上司の方から休みを取れる雰囲気を作っていただきたいです。

 

 

 最後に、「2.何のために仕事をするのか」に関連して、自分なりのVision・Mission・Valuesを考えてみました。


Vision:誰もが強みを生かして楽しく仕事できる環境を創る
Mission:マネジメントの楽しさを伝える
Values:リアルな現場と科学的な理論・手法の両方を大切する。個を通じて組織課題を探究する。自らもクライアントや周囲から学び、成長し続ける。

 

 さて、来年はいよいよコンサルタント2年目になります。自分の年齢に焦らず、「守破離」の「守」を徹底しつつ、前職の経験を活かして少しずつ「破」を増やしていきたいなと思います。